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経営財務コース – 松岡裕司さん

松岡裕司さん

JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)勤務(平成23年卒業 長野県長野商業高等学校 商業科出身)

経営財務コースOB 松岡裕司さん 大学受験に失敗し、進路の先生に「本気で勉強するならCPAという学校がある」と薦められたのが入学のきっかけでした。簿記会計には自信があったので、先生に「勉強がハードだ」と言われても不安は感じませんでしたが、「こてんぱんにやられた」というのが正直なところです。高校の簿記はテキストを使って過去問を解きパターンを覚える方法なので、仕訳や会計処理が「どういう意味・目的で必要なのか」という事は気にしていなかったため、CPAの入学前講習会に参加した時、出された問題に全く歯が立たちませんでした。
 ですから「本質を学ぶ」ということが在学中私に与えられ、乗り越えなければならない壁でした。日々の授業をしっかり受けることは当然ですが、その後の復習でわからなかった所は徹底的に潰しました。そして私が大事にしていたことは同級生との意見交換をする時間です。自分と違うイメージで問題を解いている人の意見はとても参考になるため、自習同様に意見交換をする機会も大事にしていました。
 卒業後、私はJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)で勤務しています。JAXAは平成15年10月に、宇宙開発事業団、航空宇宙研究所、宇宙科学研究所が統合され、発足されました。宇宙開発の中核的実施機関として日本を牽引していくという大事な使命を担っているうえ、限られた予算の中で壮大な宇宙の各プロジェクトを実現していかなければなりません。さらに研究開発以外の幅広い分野も手掛け、宇宙分野以外でも世界各国の共同プロジェクトや企業などにも積極的にアプローチをし、活動の幅を広げる傍ら、青少年対象の教育・人材育成を目的とした出前授業も実施しています。
 そもそも私がJAXAを選んだ理由は、宇宙という広大な世界を人類が開拓し、それこそ正解や答えのない中で活動することに対する興味や、ロケットを調達するなどの未知の分野が簿記会計視点でおもしろそうだと感じたこと、国民の税金で運営している団体の会計処理に興味があったことなどが挙げられます。そして自分の興味を仕事にしつつ、税金という限られた予算を財務のスペシャリストとして管理し、JAXAが推進しているプロジェクトを1つでも多く実行に移したいと思ったからです。2011年4月に入職し、角田宇宙センターの契約部へ配属になり、2年後に筑波宇宙センターの財務部に異動。その後、評価監査部での業務を経験しますが、これらの部署に配属された事でJAXA全体の動きを把握し、経営層の考え方を学ぶ事ができました。そして、現在は経営推進部で業務改善プロジェクトに携わっています。
 因みに高校やCPAで学んだのは企業会計ですが、JAXAでは独法会計(独立行政法人会計)です。会計処理も当然違うので、企業会計の考え方を基礎におきつつ、JAXAでの会計基準を勉強し理解しなければならない点でもCPAのスタイルが活かされてます。特に時間の使い方はCPAに入って学ぶ中で身についたと感じています。私はどんな仕事でも時間をかければ誰でもできると思います。やったことがない仕事でも下調べをし、周りに聞くことでこなせると思います。ただし、簿記会計で言えば、費用対効果、生産性という観点から短い時間で仕事を終えて次に取りかかる方が当然効果的です。この仕事は優先順位が低いからこの時間で別の仕事を片づけてしまおうとか、仕事の切り分け方、やり方というところで活かせていると思います。その他にも校長先生がおっしゃった「生涯勉強」という言葉を非常に実感しています。仕事で一生財務だけを担当する訳ではなく、いろいろな仕事を担当する中で、常に新しいことを学ぶ必要があるので、既存の知識とつなぎ合わせて全体を考えながら仕事に取り組んでいます。また業務改善では、「その業務が本当に必要なのか」に立ち返って考えなければなりません。その際にはCPAで学んだ本質を見るという考えが仕事をする上で大きく影響しています。
 実際に業務に就いて、今思うことは「時間は沢山あるようでそれほどない」ということです。「今やるべきこと」や「やれること」を考えつつ、大いに今の時間を楽しみながら自分の過ごした時間に悔いがないようにしてください。

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