永田裕さん
PwC税理士法人勤務
実家が自営業で母が確定申告等を自分で行っていたため簿記に興味を持ちました。その後、高校で簿記を学んだ際、他の教科と違って将来自分の生活に直接活かせるものであると感じました。
日商簿記1級と全経簿記上級は高校在学中に合格したのですが、ほぼ独学だった為、自分の理解が実務に通用するのか疑問を抱いていました。そこで基礎の考え方をしっかり教えてくれ、疑問にとことん付き合ってくれる学校を探していたところ、簿記の先生にここならいい学びができるだろうとCPAを紹介されました。
日商簿記1級に合格していた私を特別扱いする学校が多い中、「本物の簿記を教える」という学校長の言葉で不安が吹き飛びました。そして、「ここなら簿記を学べる!」と感じ入学を決意しました。
入学後はすぐ税理士科に進まず、他の人と同じように簿記を一から学びなおしました。高校では2、3人で勉強していた私にとって数十名で受ける授業はとても新鮮で、授業のたびに疑問点が増え、今まで自分が気にも留めていなかった事まで考えさせられます。そして、高校までの問題を解く事だけを目的とした授業とは違うので、休み時間に友人と話し合う事で知識の整理ができ、さらに理解が深まっていくのを実感することができますが、それは議論しあえる友人や、疑問を持たせてくれる先生方がいたことが大きいと思います。
こうして4か月間しっかりと簿記を学びなおしたおかげで、日商簿記1級に再度合格し、簿記論も自信を持って合格する事ができました。その後財務諸表論と税法4科目を学び、相続税法に合格できませんでしたが、入学後、2年4か月で税理士試験に合格しました。
結果だけみると順調に思えますが、先輩方が合格していく姿を見ても、それに続くことができるのかと常に不安でいっぱいでした。そして先輩方の中にも私のように思っていた方がいたと思います。もちろん日々の積み重ねなく年1回の試験で実力を発揮することはできないと思いますし、途中、伸び悩む時期もありました。頑張れたのは、私と同じように絶対に税理士になる!という強い気持ちを持った友人がいたことと、それを全力でサポートしてくださる先生方がいたからだととても感謝しています。
現在は、2年間の実務経験を経て税理士として税理士法人に勤務しています。まだまだ未熟ではありますが、税理士としてのキャリアを積み、広い視野で世の中を見ていけるよう励んでいきたいと思っています。皆さんも、自分の目標に向かって今しかできないことを精一杯頑張ってください。